貧乏でも、笑えることは起きる
貧乏な暮らしは、基本的にキツい。
でもたまに「これって笑っていいの?」という出来事が起きたりする。
今日はそんな中でも、思い出すたびに笑えてくる“ゴキブリとネズミ”の話をひとつ。
ゴキブリとの戦い──まさかの“顔面ダイブ”
当時住んでいたのは、築古アパート。
玄関のドアの立て付けが悪くて、閉めても1cmくらいの隙間が空いてる、そんな家だった。
だから、当然のように出るんだよね。黒くて大きいやつ。
そう、“G”ことゴキブリ。
ある夏の日。
テレビを見てたら、奴が現れた。天井近くの壁をゆっくり歩いている。
さっとゴキジェットを取りに行き、意を決して噴射!
…したんだけど、全然効いてる気配がない。
しかもそいつ、照明のスイッチにつながる「ひも」をつたって、まさかの降下を開始!
こちらも慌てて声を出す。
「うわあああぁぁああぁああ!!!」
そのときだった。
ゴキブリが、ぴたっと動きを止めて、次の瞬間──
バサッと飛んできて、顔にダイブしてきた。
絶叫。もう、パニック。
キッチンに駆け込み、シンクで顔をゴシゴシ洗って、しばらく鏡を見られなかった。
ゴキブリは「声」に反応する?
あとでネットで調べて知ったんだけど、ゴキブリって声や振動に反応するんだって。
特に甲高い声や「キャー!」みたいな叫び声は、奴らのスイッチを入れるらしい。
静かにしてればよかったのかもしれないけど、無理でしょ、それ。
ネズミにタバコを盗まれた話
もうひとつ、これは中学のときの話。
父方の祖母が亡くなって、親戚が久しぶりに集まったとき、ちょっとイキった年上のいとこが教えてくれたんだよね。「お前もそろそろ吸えるだろ」って。
それで、親戚のおっちゃんに頼んで、タバコを2箱買ってもらった。
当時はそれがちょっとした“大人の仲間入り”に感じられて、家に持って帰ってこっそり保管してた。
だけど、ある時、吸ってみっか〜――
タバコ、無くなってた。
母も祖母もタバコの存在は知っていたし、特に咎められもしなかった。
でも、誰かが隠した様子もない。
「なんで?どこ行った?」と首をかしげながらも、そのままになってた。
それから数年後、高校1年の冬。
ついにその家を引っ越すことになって、ばあちゃんの20年分くらいの荷物を整理してたときに、奇跡的に“あのタバコ”が見つかった。
かじられた箱。
中途半端に潰れたフィルター。
中身も齧られてるタバコたち。
…どうやら、ネズミが盗んでたらしい。
ネズミも必死だったのかもしれない
そもそもその家、ネズミが出るのは日常茶飯事で、
テーブルに出しっぱなしにしてたパンとかお菓子とか、いつも食べられてた。
タバコも例外じゃなかったってことらしい。
人間だけじゃなくて、ネズミまで貧困に喘いでたと思うと、笑っちゃうよね。
貧乏でも、笑いはある
ゴキブリに顔を襲われて、
ネズミにタバコを盗まれて、
どっちも当時は「ふざけんな!」って叫んでたけど、
いま思えば、貧乏だからこそ味わえた“事件”だった気がする。
笑いに変えられる思い出があるって、悪くない。
次は“カップ麺が吹っ飛んだ話”でもしようかな。
参考:ゴキブリの習性について
- ゴキブリは音や振動に敏感で、特に急な音には警戒して動き出すことがある。
- 声に反応して飛んできたように見えるのは、人の動きや声を「危険」と察知し、攻撃ではなく逃げてるケースが多い。
- ゴキジェットなどの殺虫剤は、当てる角度や噴射距離が適切でないと効きにくい。
(参考:アース製薬公式サイト、環境衛生研究所など)
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